JICA海外協力隊への参加を検討されている方の中には、「現地での生活費はどうなるの?」「どんな金銭的な支援があるの?」といった疑問をお持ちの方も多いでしょう。
この記事では、JICA海外協力隊(長期派遣)の待遇について、生活費や金銭的な支援制度を詳しく解説します。
1.給料はでません! ゼロ円です!
多額の給料や報酬が支払われると期待していた方、ごめんなさい!
「給料や報酬が1円も支払われないなんて、完全な無報酬だなんて、、、しかも2年間も完全に無給で、
海外ボランティアをするなんて、私は、お金持ちでないので、金銭面で、そもそも無理です。」
そんな声が、あなたから聞こえてきそうです。
でも、まだこのページを閉じないください。
2.現地生活費とは?
強力な支援制度はあるので、あなたのお金をほとんど、使うことなく、2年間の海外ボランティアをすることが、可能です。
JICAの公式ページによれば、
現地生活費
受入国での生活費は、JICAが国ごとに定めた金額を支給します。金額は、JICA海外協力隊としての趣旨に基づき、受入国の住民と同等程度の生活を営むに足る金額を、物価、為替変動等を勘案の上、定めています。なお、現地生活費は現地の生活のための手当であり、給料や報酬ではありません。
となっています。
そもそもボランティア活動の趣旨からして、業務として活動するのではないので、給料はでないということです。また、ボランティア活動中は、他の職(兼業や副業)につくとことは、基本的に禁止されています。
もちろん、収入がゼロでは、だれも生きていけませんから、そのために現地生活費が支給されます。
それでは、現地生活費は、実勢価格で、どれくらい?
という疑問がでてきますが、これは、私にも、正確な回答は、できません。なぜなら、毎年、派遣される国ごとに、現地生活費の見直しが、行われ金額が改定され、派遣国ごと、時には居住地域によって異なることもあるからです。
何か、その現実的な、数字をともなった金額を知る簡単方法は、ないでしょうか?
そんな質問も受けてしまいそうですね。
私も、青年海外協力隊を受験するときに、非常に気になったことの1つです。
一番、手っ取り早い方法は、現時点で、実際に派遣されているJICA海外協力隊員の方に、聞くことです。ただ、ほとんどの方は、直接アクセスできる機会も少ないので、現実的でないですね。
次の解決策は、日本の大都市にあるJICA国内センターには、協力隊のOG、OGが、国内協力員として、仕事をしていますから、国内センターを訪問すれば、その派遣国での金額を教えてくれると思います。
私の感覚あるいは、最近派遣された方々の情報では、国により、地域により異なりますが、長期派遣の場合、
現地生活費の金額の目安:月350~700米ドル程度(派遣国や物価によって大きく変動)
現地生活費の使い方:水道光熱費、通信費、食費などの一部や大部分に充てられます。(家賃は、別)
となります。物価水準にもよりますが、現地の人々もそれくらいで、生活していますし、協力隊現役の方も、やりくりをしながら生活していますので、現地生活費だけで、通常、生活していけます。農村部で生活する隊員は、実際の物価も安く、問題ありません。
住居費は、どうするの?
確かに心配ですよね。下宿や簡易アパートにしても、住居費は、高くつきますからね。
通常は、相手国政府や用意してくれたり、住居費を補助してくれることになっていますから、住居費をJICAから支給される生活費のなかから支出する必要はありませんので、安心して下さい。ただ、例外も多く、そもそも隊員が住む場所や住居がない、提供されない、補助金が支給されないという問題が生じることもあります。その場合は、現地のJICA事務所と相談しながら、配属先や相手国政府と交渉しながら、解決策を見つけています。
3. その他の金銭的な支援制度の例
3.1 支度金・移転金
- 支度金:派遣前に支給されるお金で、渡航費や現地での初期費用に充てられます。
- 移転金:帰国時に支給されるお金で、帰国後の生活費に充てられます。
3.2 協力活動完了金
活動期間を無事に終了した場合、協力活動完了金が支給されます。(現職派遣でない場合に、失業手当の代わりに相当)
3.3 その他の支援
- 派遣国までの往復の渡航費:全額JICAが負担します。
- 医療保険:JICAの海外旅行保険に加入します。
- 交通手段:現地での移動手段として、自転車やバイクが貸与される場合(可能性は少)があります。
- その他
4. まとめ
JICA海外協力隊の待遇は、派遣国や活動内容によって異なりますが、JICAから様々な支援を受けることができますので、安心してください。詳細な情報については、70日間の訓練期間中の教えてくれます。詳細は、国ごとによっても異なることがあるので、当然ですね。
海外での生活は、日本とは異なる文化や習慣に触れることができる貴重な経験です。しかし、同時に、経済的な面でもしっかりと理解しておく必要があります。特に、帰国後失業状態が確定しているケースでは、なおさらです。(現職派遣の方は、帰国後の収入の心配がいりませんが。)
この記事が、JICA海外協力隊への参加を検討されている方の経済面での心配を減らすことができれば、幸いです。
